なぜ、子育ての縁なのか。
それは、私が医療機関で勤めた経験から感じとったことです。
私が担当してきたお子さんたちはその発達特性からとても個性的で、また、能力の凸凹により、クラスメートとは同じようにできないこともたくさんありました。
しかし、発達特性の凸凹の強さ=障害の重さでもなく、発達特性の凸凹の強さ=問題行動の多さでもありません。
ましてや、発達特性の凸凹の強さ=不幸でもありません。
私には、発達特性の凸凹の強さ=その人らしく居られる環境(場所や人)の少なさのように感じられました。
そのミスマッチの先に、問題行動や神経症状、2次障害、不登校があるのだと思います。
凸凹が大きく、周囲の大人から支援の必要性がわかりやすいために、手厚く支援を受けて、その子らしくのびのび育っていく子もいます。
反対に、凸凹は多少あるが周囲からは見えにくいために、支援は受けられず、その子の中での困りばかりが増え続け、ある時不登校になってしまう子もいます。
2年生で担任の先生との折り合いが悪く不登校になったお子さんがいました。
しかし、そのお子さんが5年生で再び学校に行くようになったきっかけも担任の先生でした。
自分を認め、理解してくれる先生の元、そのお子さんは自信をつけて中学校に進学していきました。
大事なのは、「認めてもらえ、安心して自分の気持ちを伝えられる、信頼できる人」と出会えるか、だと思っています。
家庭ならご家族、園や学校なら先生や友達、職場なら同僚・先輩・上司
それぞれのライフステージでキーパーソンとなる人と縁を結べること、それがどんな支援よりも大事だと考えています。
そして、子どもの成長をともに認め、喜び、たまには子育ての愚痴を吐き、悩みを相談できる相手が保護者様にも必要です。
そういった子育ての縁が豊かになることで、自分らしい育ちや子育てが可能になると考えて、法人の理念としました。
これからも子育てのお役に立てる事業を運営・開発していく所存です。
代表社員 中川 瑛三
略歴
年月 | 内容 |
H25年3月 | 京都大学医学部保健学科作業療法学専攻卒 |
H25年4月~ | 医療法人家森クリニックに作業療法士として勤務 |
H27年6月~ | 亀岡市教育委員会管轄療育事業「ほっかほか教室」に専門家として派遣 |
R2年1月~ | 京都府作業療法士会 地域貢献局 事業推進部 特別支援教育OTチーム委員長に就任 |
学会発表
本感覚統合学会
- H26「学習の困難さに感覚統合評価が有効であった事例」
- H27「感覚統合理論を用いた漢字書字への評価・介入」
- H28「読み書きが苦手な児童に感覚統合の視点が有効であった事例」
日本LD学会
- H27 自主シンポジウム「書字困難へのアプローチ」
- H28 自主シンポジウム「書字困難へのアプローチ第2報」
- H29 自主シンポジウム「書字困難へのアプローチ第3報」
- H30 自主シンポジウム「書字困難へのアプローチ第4報」
日本発達系作業療法学会
- R1 「感覚統合療法とフラッシュカードにより読みが向上した事例」